KinKi Kids東京ドーム12月22日―サプライズは人気の名曲で難曲の「雪白の月」歌唱、剛のエロい（山下智久もカバーした）ファンク: ランダムビュー

KinKi Kids東京ドーム12月22日―サプライズは人気の名曲で難曲の「雪白の月」歌唱、剛のエロい（山下智久もカバーした）ファンク

2016年12月23日

ジャニーズ KinKi Kids KinKi Kids東京ドーム公演 KinKi Kids 雪白の月堂本剛 LOVE XXXX 長瀬智也山下智久　堂本剛 Kis-My-Ft2 A.B.C.-Z KinKi Kids Ballad Selection 雪白の月 KinKi Kids 堂島孝平堂本光一　中島健人 KinKi Kids 東京ドーム　セットリスト

　KinKi Kidsの東京ドーム公演初日（2016年12月22日）に行って来た。インスト、短縮バージョン、ソロ曲も含め、筆者のカウントでは計35曲（下記）の充実した、聴きごたえのあるライブだった。嵐のライブのようにトロッコや移動装置で広いドーム内を頻繁に回るファンサービスはライブ本編中には一切なしで、ようやくアンコールになって移動ステージで会場を回っただけだった。光一がMC中に「アリーナ席のみなさんと、ちょっと見えにくいみなさんも、一律同じ料金」と気を遣ってくれていたように、遠い席の観客はほぼスクリーンだけ見て終わったかもしれないが、素晴らしい歌・演奏を堪能できた充実の約3時間だった。歌唱パフォーマンスで特筆すべきは名曲だが難曲でもある「雪白の月」の圧巻の歌唱、「陽炎～Kagiroi」の凄いサウンド、光一・剛のソロのエロいパフォーマンスだ。MCでは、「FNS歌謡祭」第2夜の光一の歌詞間違え、紅白歌合戦記者会見の剛のボケのフォローアップ、光一の古参ファンへの“お約束”の毒舌と中島健人を意識した（？）“王子サービス”が特に面白かった。スタンド席にTOKIOの長瀬智也がいて、光一に「長瀬、アイツ今日来てるぜ！」と紹介されてスクリーンに映った。「薔薇と太陽」の曲提供者の吉井和哉や「道は手ずから夢の花」の曲提供者の安藤裕子も観に来ている、と紹介されていた。

　一番感動したサプライズは、2017年1月6日発売のアルバム「Ballad Selection」の目玉曲の1つでもある名曲で難曲の「雪白の月」が歌唱披露されたことだ。この曲は音域が広く、年齢と共に声が徐々に下がっていく2人がライブで歌うには相当大変なはずで、筆者としては、もうライブで歌ってくれることはないかもしれないと思っていた。光一と剛はサプライズでこの難曲を歌う直前に、さんざんぼやいていた。光一が題名を明かさず「みなさんが好きな曲」「良かった、歌い出しオレじゃない」と言うと、剛が「これね、入口低いし、難しい歌」とこぼしていた。そして光一が「この曲、歌うより聴いていたい」、剛も「オレもそう。（ギター担当シンガーソングライターの）堂島君、歌って！」と呼びかけていた。イントロで「雪白の月」だと気づいたファンたちが、大歓声を上げた。光一はかなり緊張しているようだった。さすがキンキ。圧巻の歌唱で、感動的だった。特に剛はすごかった。アリーナツアーではこの曲ではなく「ホタル」がここで披露されたが、季節的には今は「雪白の月」がぴったりだ。2人とも、よくぞ歌ってくれた、ありがとう、と感謝の気持ちで一杯だ。

　また、「陽炎～Kagiroi」も難曲だが、こちらも素晴らしかった。CD（「N album」）では剛がコーラスもレコーディングしていたので、ライブでやるとどうだろう、と楽しみだったが、赤や青白い幻想的な照明の中で、低音のきいた重厚な迫力のあるバッキングと歌声が見事なサウンドを形成していた。

　ソロコーナーで、光一は煌びやかなダンスナンバー4 曲を披露した。歌唱前のMCで、光一は「夏のツアーより1曲多く」と説明していた。衣装チェンジの間に著名ダンサー・振付師のYOSHIEさん（「薔薇と太陽」の振付も担当）がソロダンスでスポットライトを浴びた。光一のソロは、KinKi Kidsの曲では見られない激しく色っぽいダンスのステージだ。最後の「Slave Maker」の時には剛がギターでステージの下から装置で上がって登場した。

　剛のソロコーナーではまず、昔作ったがCD化されていない2曲が披露された。ソロコーナー前のMCの時に、剛は選曲の経緯を語った。福岡で焼き肉を食べていた時に、CDになっていない音源の話が出て、「これ剛さん作詞作曲ですよ」と言われ、剛は「ストレートなラブソングで気持ち悪い」と反応したが、堂島孝平が「こんなストレートなの、もう書かないから、歌ったほうがいい」と提案したそうだ。光一が剛に「あなたの作るストレートなラブソング素敵ですよ」と、画期的発言。それがソロコーナーの1曲目の未発表曲で、ピアノ伴奏で始まる静かなラブソングのバラードだった。歌詞に「切ない時間」とか「片思い」とか出てきて、確かに37歳になった剛がもう二度と書くことはなさそうな恋の歌だ。光一がアコースティックギターで登場していた。

　剛のソロの2曲目はMC時に「ファンクっぽい」と説明されていたが、「この曲聞いたことあるけど、なんやちょっとダサいな、この歌詞。え、これ作詞、オレ？」という経緯で選曲されたらしい。かつて山久智久もカバーしたエロいファンク曲「LOVE XXXX」（ラブ・キスキスキスキスと読むらしい）だ。確かにエロい歌詞で「平静保てない」「君のBodyに溶けてゆく」「僕をもっと操ってくれ」だの出てくる。剛も山Pもこの曲をCD化はしていないが、今でも、山PがキスマイとA.B.C.-Zをバックダンサーにして激しくエロく踊りながら歌っている動画がネット上に残っている。その後のバンド・セッションは、ジャズ・フュージョンに慣れた筆者にはとても興味深かった。剛はギターのみならず、ベースのビンビンのチョッパーも披露した。但し、インストを退屈に感じる光一ファンの中にはついて行けずに座って休んでいる者もいた。

　MCの記憶に残ったオモシロ発言を断片的だがピックアップしてみる。自分たちもファンも年取った、ということを踏まえた毒舌トークが結構あった。

光一：なんと、平日にやらして頂いてます。学生の人、あまりいないと思いますけど。学生の人、いますか？　何年も留年された？
光一：ドームでやらせて頂くのも19年連続。みなさん、何歳だった、19年前？
光一：男性の方、いらっしゃいますか？　（観客席の男性たちが答える）
剛：嬉しいですね

光一：この前の紅白の記者会見。
剛：（衣装の色が欅坂46と同じだったことについて）意図的じゃなかったから。
光一：PUFFYに言われて。「ねえねえ、剛くん、いいの、あれ？　（衣装の色が）かぶってるよ」
光一：（剛が欅坂46の発言の番の時に）お前、立とうとしてたからな！
剛：何かわからんけど、（欅坂46と一緒に）お辞儀するという
光一：（紅白に）われわれ初出場　（客席から大きな拍手）
光一：（ジュニア時代の紅白初出場経験について）光GENJIの時に旗を振った

光一：「夏の王様」とか、歌って欲しいですか？　じゃあ、帰ってCD聴いてください。
剛：エネルギー使うのでイヤ　（以前テレビ番組で「夏の王様」の詞の「Yo!」が嫌だと言っていた）

光一：（グッズ販売品の声入りの）目覚まし時計買った人？　（観客が挙手）
光一：しょーもない物買って頂いて。
剛：ちゃんとしようと思ったんですよ。「みんな起きてよ、遅刻するよ！」
光一：（Sexy Zoneの）中島健人みたいに、「起きて、シンデレラ！」
光一：私、シンデレラと思っている人？　（観客が挙手）気持ち悪い！
光一：3時間だけシンデレラになっとき。3時間経ったらオバはんや！
光一：オレもなかなかのいいオッサンだから言えるの。絆があるからこそ言っているんです。

剛：僕は今年の一番の思い出、「（FNS）第2夜」ですよ。（光一が歌詞を間違えた）あれはもう、コイツ面白い、と思った。（光一がズッコケる）
光一：FNSですよ。
剛：目を合わせて、呼吸合わせて、（「道は手ずから夢の花」を）歌い出した。
光一：あの後、カトパンさんがわざわざ謝りに来た。「私が噛んだせいですね」（加藤綾子アナがKinKi Kidsの紹介の時に噛んだのを光一が「KinKi Kidsや」と助けて、そのまま歌が始まったため）
剛：間違えたっていうとネガティブに聞こえるから……「ボケた」
光一：カウントダウン（コンサート）、VTR出演、FNSの後に2曲収録した

アンコールの後の最後のMC
光一：（衣装が）暑い！　
光一：筋トレ頑張ったら、胸毛生えてきた。
光一：僕らを、王子、彼氏、旦那と思ってくれても構いません。（コンサートが）終わった瞬間に、さっぱり忘れて。
光一：（今日のライブを振り返って）堂島君とあんまり絡まなかった。
堂島：（ギターを）演奏しに来てるんで。
光一：いい曲書くんだ、今の歌（「なんねんたっても」）も。
堂島：楽しかったですよ　（声が枯れていて、オフマイクで歌っていたことが明らかに）
光一：（最後に）夢から醒めてください。（中島健人をお手本に）グッバイ、シンデレラ！　じゃあ、夢の中で逢おう。

12月22日　セットリスト
1.　Overture 　（インスト）
2.　Kissから始まるミステリー
3.　愛されるより愛したい
4.　情熱
5.　ボクの背中には羽根がある
6.　モノクロームドリーム
7.　Inter　（インスト）
8.　naked mind
9.　陽炎～Kagiroi
10.　道は手ずから夢の花
MC　
11.　雪白の月
12.　光一ソロ：Danger Zone
13.　光一ソロ：INTERACTIONAL
14.　光一ソロ:LOVE CRIES
15.　光一ソロ：Slave Maker （途中で剛がギターで登場）
16.　剛ソロ：Love（光一がアコースティックギターで登場）
17.　剛ソロ：LOVE XXXX
18.　剛ソロ：ファンクバンド・セッション（剛はベース→ギター）
19.　薔薇と太陽
20.　Unlock Baby
21.　Plugin Love
22.　Fall Dance
23.　スワンソング
24.　雨のMelody　（サビのみ）
25.　涙、ひとひら　（短縮）
26.　カナシミブルー　（短縮）
27.　Misty
28.　Time
29.　やめないで、PURE　（短縮）
30.　Anniversary
31.　硝子の少年
アンコール
32.　愛のかたまり
33.　銀色暗号
34.　夜を止めてくれ
35.　なんねんたっても