相葉雅紀主演「貴族探偵」にやっと本格テコ入れ。武井咲の出番が大幅減、ゲストは大物・広末涼子で、仲間由紀恵も声だけでなくリアル出演: ランダムビュー

相葉雅紀主演「貴族探偵」にやっと本格テコ入れ。武井咲の出番が大幅減、ゲストは大物・広末涼子で、仲間由紀恵も声だけでなくリアル出演

2017年05月30日

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相葉雅紀主演のフジテレビ系月9ドラマの「貴族探偵」が、視聴率低下に危機感を持ったらしく、5月29日放送の第７話でいよいよ本気のテコ入れに踏み切った。筆者は正直、それまでは毎回観ていて気が散って、他のことをしながらの“ながら観”状態だったが、今回初めて最初から最後まで気が逸れることなく観続けることができた。というのも、演技派の豪華出演者たちが本領を発揮していたからだ。

まず、出ずっぱりだった女探偵役の武井咲の出番がほとんどなくなり（主演の相葉の出番は既に少なかった）、代わりに探偵の師匠役の井川遥が出ずっぱりになった。オンエアで映る時間が武井は9割減、井川は9割増に入れ替わった、それぞれのギャラは変わらないのだろうか。今回初めてまじまじと井川の演技を観たが、美しくどこかミステリアスで思わず引き込まれた。ただ、演技よりも髪型が乱れないよう気を遣っていたような場面もあったのは残念だ。女探偵として床にはいつくばって徹底的に現場検証するなら、髪型が常に乱れず完璧なのはおかしい。次回は武井と井川と、どっちが出ずっぱりになるのだろう。

また、今回は広末涼子という大物女優がゲスト出演で加わるという、贅沢な配役だった。しかも、これまでアプリ音声のみの出演というもったいなさだった大物女優・仲間由紀恵が、とうとうリアル出演した。声だけでなくリアル出演に変更されたら、ギャラが増額されて、ドラマ制作の赤字が拡大するのだろうか。仲間由紀恵は何故か、相葉演じる貴族探偵の使用人役で、眼鏡でオーラを隠しているにもかかわらず、大物感が半端なかった。宝の持ち腐れだった仲間をついに本格出演に切り替えたのは、やはり視聴率を上げたいがためだろうが、もう第7話だ。逃げて行った視聴者が戻って来るには遅きに失していないだろうか（この日の視聴率は前週比0.3ポイントの7.8％だった）。

今回はこれだけの大物揃いだったから、相葉雅紀の演技力不足が際立ってしまわないかと案じられた。だが、それよりもはるかに大根の若手女優（唐田えりか）が被害者の娘役で出ていて、そっちのあまりの大根ぶりにイラっとしっぱなしだった。広末の出番を長くして欲しかった。

原作の問題かもしれないが、トリックにツッコみどころもないわけではなかった。そもそも、“密室”と言っておきながら、実際にはドアの上の飾り窓にガラスが入っていなくて筒抜け状態だから、密室になっていない。つまり、部屋の中と外はその飾り窓の大きな穴で繋がっていたのだ。しかも、そこから物を出し入れしてトリックを仕掛けていた。これはご都合主義だと呆れた。

しかも、長い糸を垂らして鍵をロープウェイ式に運ぶという、昭和時代、いや、明治時代からあったであろう古臭いトリックだった。暖房で乾かしたり、高音でチョコが溶けたりというのも、よくあるパターンで、しかも「リモコンが30度設定のまま放置されていてバレちゃいました」というのも初心者レベルだ。そういうミステリーとしての根幹部分や演技・演出に不満があると、コメディータッチの演出部分にイラッとしやすくなる。

ともあれ、仲間由紀恵が演じる使用人は、相葉演じる上司から女探偵を殺せと命じられていた。どんな罠を仕掛けるのか楽しみだ。

このドラマの視聴率が期待を下回り続けている原因の一つは、貴族という難しい役に演技が得意とは言えない相葉が起用されているからだとみられている。今回の主演の話が来た時、相葉は本当は嫌がっていたという情報もある。だとしたら、相葉は超多忙なのに、やりたくない不向きな仕事をやらされて、しかも視聴率不振で窮地に立たされて、気の毒だ。

だが、たとえばフジテレビが当初希望したとの噂もある同じ嵐の松本潤が「貴族探偵」の主役を演じていたら、どうだろう。確かに、松本は相葉よりは貴族っぽく見えそうだ。しかも、この物語の貴族探偵は”女好き”で、喪中の被害者の邸宅で女性をナンパするようなセリフを言うから、誰もが歌舞伎俳優の通夜の席でのナンパ事件を思い出して、ハマリ役だと話題になったかもしれない。だが、好感されるわけでもないから、高視聴率が獲れるとも思えない。おそらく松本が前回の月9で主演した「失恋ショコラティエ」の時よりも低い視聴率になっていたのではないだろうか。スキャンダルのほとぼりが冷めるまで松本をドラマに主演させずにおいたのは、ジャニーズ事務所の判断だろう。

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