TOKIOシングル「クモ」の初週売上は低迷が続くも、バラエティーは絶好調。松岡は23年ぶり「遠山の金さん」に抜擢され俳優として躍進: ランダムビュー

TOKIOシングル「クモ」の初週売上は低迷が続くも、バラエティーは絶好調。松岡は23年ぶり「遠山の金さん」に抜擢され俳優として躍進

2017年09月06日

ジャニーズ TOKIO TOKIO クモ長瀬智也松岡昌宏城島茂島茂子 TOKIO　クモ　売上遠山の金さん空飛ぶタイヤ　映画名奉行！当山の金四郎　松岡昌宏 TOKIO　解散

TOKIOが8月30日に発売したニューシングル「クモ」は初週にオリコン推定で1万7,035枚を売り上げ、オリコンのウィークリーチャートで8位となった。前作の2016年11月発売の「愛! Wanna be with you」の初週売上は1万7,189枚だったから、ほぼ横ばいだ。ただし、前々作の2016年2月発売の「fragile」の初週1万9,121枚からは小幅減となった。

通常、ジャニーズのCDリリースの場合は初日にオリコンのデイリーチャートで1位あるいは2位を獲ることが多いから、初日の推定売上枚数が分かる。しかし、今回の「クモ」の場合、初日はデイリーチャートで9位で、売上枚数は非公表だった。

ソロで活動している一部ジャニタレ（例：近藤真彦）を別にすれば、近年現在ジャニーズのグループで最もCDの売上枚数が少ないのがTOKIOで、次がタッキー＆翼だったが、タッキー＆翼は無期限の活動休止に入ってしまった。本人たちの希望ということだが、一部メディアは滝沢秀明と今井翼の不仲が主因らしいと書いていた（日刊ゲンダイDIGITALの2017年9月6日付「舞台裏では犬猿の仲だったタッキー＆翼“活動休止”の真相」）。

TOKIOのメンバーらはバラエティー番組で、これまでグループが解散危機寸前だったこともあったものの、話し合いで乗り越えたと話していた（2017年7月26日付「V6とTOKIOの“解散”が頭をよぎったグループ危機を、坂本・長野、国分・山口・城島らが振り返る」を参照）。TOKIOがグループとして出演している日本テレビ系バラエティー番組「ザ！鉄腕！DASH！！」は絶好調で解散の心配はないはずだが、音楽に関してはグループのストレスとなっていたようだ。これは、やはり売上のプレッシャーがあったからと思われる。CDの売上枚数はファン数を反映するから、コンサートも事実上休止状態になっているとみられている。そもそも、ジャニーズ事務所のメリー副社長はかつてCDは20万枚以上は売りたがっていたそうで、近年のCD不況を考えてそのハードルが15万枚や10万枚に引き下げられたとしても、2万枚足らずの売上ではかなり少ない。

それでも、TOKIOの場合はアイドルソングではなく、ロックバンド形式で、メンバー（主として長瀬智也と国分太一）が作詞作曲するオリジナル曲をリリースする方針を貫いている。確かに、バンドを続けていくのであれば、バンドのオリジナル曲を演奏して当然と思われる。TOKIOがジャニーズ・アイドルというよりも普通のロックバンド・アーティストだと考えれば、「クモ」の初週1万7,035枚の売上はまずまずであり、決して悪くはない。

今回のシングルの表題曲「クモ」は、有田哲平ドラマ「わにとかげぎす」（TBS系水曜23時56分-）の主題歌だ。残念ながら現在オンエア中の長瀬主演のTBS系日曜劇場「ごめん、愛してる」主題歌ではない。せめてTOKIOのメンバーの出演ドラマの主題歌だったら、もっと浸透しただろうに。

表題曲以外では、今回のシングルの目玉企画としては、城島茂が主婦キャラ・島茂子に扮して"島茂子とザ・ソイラテズ"というユニット名で作詞・作曲・編曲・演奏されたムード歌謡曲「女の坂道」が、初回限定盤の付属DVDにMVとして、また、通常盤CDには音源として収録されている。8月31日には東京・池袋サンシャインシティ噴水広場で、島茂子の初のリサイタルが開催され、TOKIOの松岡昌宏がサプライズで花束を持って登場した。こういう企画は、中途半端にやるとTOKIOが迷走している印象を与えかねないから、どうせやるなら徹底して島茂子になりきるのがいいだろう。

CD売上は芳しくないものの、TOKIOはグループとしてのバラエティー番組での活躍以外にも、国分太一や山口達也のMC、長瀬や松岡の俳優業など、個人活動も充実している。長瀬は2018年公開の主演映画「空飛ぶタイヤ」（池井戸潤原作）で、ディーン藤岡、高橋一生、深田恭子など、そうそうたる俳優陣と共演する。ちなみにジャニーズJr.のLove-tuneの阿部亜嵐もバーター出演する。また、松岡は9月25日放送のTBS系ドラマ特別企画「名奉行！当山の金四郎」で主演する。松岡が演じる「遠山の金さん」と言えば、過去には西郷輝彦や里見浩太朗が演じた大役で、23年ぶりに金さんが復活する。これは凄いことだ。松岡が俳優として認められたということなのだ。

* TOKIOの2017 年8月30日発売のシングル「クモ」の表題曲は、有田哲平ドラマ「わにとかげぎす」の主題歌のロックナンバーで、長瀬智也が作詞・作曲・編曲を手掛けた。カップリング曲は国分太一が作詞・作曲を担当した「story」。この2曲は初回限定盤と通常盤の両方のCDに収録される。さらに、城島茂の主婦キャラ・島茂子を含む"島茂子とザ・ソイラテズ"というユニット名で作詞・作曲・編曲・演奏されたムード歌謡曲「女の坂道」が、初回限定盤の付属DVDにMVとして、また、通常盤CDには音源として収録される。初回限定盤付属DVDには「クモ」のMVも収録。