話題の中心は、6月に剛が突発性難聴を発症してからのお互いやKinKi Kidsへの思いで、7月15・16日のデビュー20周年記念イベント「KinKi Kids Party!」の映像を紹介しながらだった。なお、このイベントのダイジェスト映像はベストアルバム「The BEST」初回盤の付属Blu-rayまたはDVDに収録してある(2017年12月6日付「KinKi Kids『The BEST』初回盤『KinKi Kids Party!』に感動」を参照)。
ファンとしては、インタビュー、イベント映像、歌のステージがとても感動的で、貴重な番組となった。この番組の構成・編集を手掛けたスタッフはきっと、KinKi Kidsのファンなのだろう。あるいは、光一と剛が企画段階から、ファンに伝えたいことについて、しっかりと意見を出したのだろう。
漫画チックなサブタイトルの「キミが隣にいなかった夏」だけは、当事者の光一がこっぱずかしいだろうに、と思った。一方で、2人のインタビューでのコメントや、イベント映像の場面の選び方には、一部のノイズを発する人たちへのさりげないメッセージもうかがえたような気もした。
ちなみに、剛が9月2日放送のbayfm78の自身の番組で語ったところでは、突発性難聴の発症は6月19日の夜だった(2017年9月3日付 「堂本剛、突発性難聴は6月19日に発症。状況は退院時からは改善も完治には時間がかかる。夜ふかしは苦手、夜11時で眠くなる。ファンの激励で涙」参照)。
剛の突発性難聴について
初めに、剛が突発性難聴の発症と現状を語った。「急に水に潜ったみたいになって。あれっと思って。倒れるのかとか。やばい、やばい、やばいっていう。あれ、おかしい、おかしいって感じ。退院して直ぐの時よりは戻っているというか、治っているけど、まだ使える耳ではないんで、音楽としては。だから、左耳は音はカットして、右耳で取りあえず歌っているんですけど」
光一は、剛の状況に対する想いを語った。「突発性難聴っていうものが、どういうものかっていうのを知らないし、今も正直分からない。本人にしか分からないことじゃないですか。僕がどうこうする、周りがどうこうするのは難しいことだと思います。もしも、剛くんの耳にそういうことが起きなければ、何となく(20周年で)『ああ、ありがとうございます』という気持ちの中で、普通に通り過ぎて行ったかもしれない」
剛の突発性難聴というとてつもない災難が、光一と剛の絆を強め、KinKi Kidsの活動を見つめ直して今後も大切に取り組んでいく決意のきっかけとなったのであれば、少しは「雨降って地固まる」「災い転じて福となす」というプラス面もあったのだと思いたい。
光一のみ夏の音楽特番に出演した時のこと
剛が6月27日に入院し、その間、6月28日の「テレ東音楽祭2017」で、TOKIOの長瀬智也が剛の代役で光一と「全部だきしめて」を歌い、7月1日の日本テレビ系「THE MUSIC DAY」では嵐の相葉雅紀と松本潤が剛の代役で光一と「愛されるより愛したい」を歌い、さらに光一が1人でピアノ伴奏のみで「Anniversary」を歌った。
剛は当時の状況について語った。「孤独のほうが大きいから。恐怖というよりかは、孤独がものすごく大きい。それが一番腑に落ちるかな。その孤独の中で、病室でも曲1曲書いてて。たぶん孤独だったから書いたのかもしれないし」
光一はその時の音楽特番出演で思ったことを話した。「長瀬にも嵐のメンバーにも、すごく感謝の気持ちしかないですけど。でも、そういうお祭りにしちゃうんじゃなくて、しっかり1人でもキンキというものを守っていかないといけないっていう、自分に課する部分もあったので。じゃあ1人で歌おうかなって想いもあって」
さらに光一は、1人でKinKi Kidsの歌を歌った感想についても語った。「違和感の塊ですよ。当然、今までそうやって歌ったことないので。いざ一人で歌うと、あ、この歌い方じゃダメだって気づくんです。そういった意味で、2人で歌ってることも今まで全然意識してなかったけど、無意識の中で意識してたんだなあと。2人で歌う時、こうやって歌おうっていう形があったんだなって、気づかされましたね」
剛が横浜スタジアムに立つべきかぎりぎりまで悩み、当日も客に配慮し続けた
7月15・16日の横浜スタジアムでの20周年記念イベント「KinKi Kids Party!」に、剛が離れた場所から中継で参加したことについて、ナレーションで、ぎりぎりまで話し合いが重ねられたと説明された後、光一が決断した経緯を明かした。当時の一部の人たちからの心ない“ノイズ”を考えると、なぜ剛がステージに立てず、光一がどう思っていたかが重要だった。
「2人でステージに上がるっていうのが、大前提として一番いいこと、これはもう間違いがないことなんですよ。でも、やっぱり耳が聞こえない状況で打ち合わせしていく中で、剛くんが言ってたのはまず、『歓声とかで自分の耳がどうなるか分からない』 でもそれは、自分がお客さんの側に立った時に楽しめないんじゃないかな、心配ばかりで。だったら、一番負担がない形でできるほうがいい。あとは、剛くんとの20年以上の付き合いで、彼だったら映像の中でもきっと彼だからこそ成立させられる面白さがあるはずって、オレとしての信頼もあったんですよ」
また、イベント映像では、光一と剛の仲良しぶりが伝わるシーンが取り上げられた。たとえば、2人が生着替えして、ファンの大歓声の中で、互いの顔がプリントしてあるTシャツを着たシーンだった。これは不仲説を一蹴するものだった。
剛は、離れた場所から中継参加していたことを振り返った。「難しかったけど、」離れた場所でどんなふうに過ごせば、会場に来てくれている人たちや、わざわざ駆け付けてくれた人たちが楽しい思いになるのかなと考えて過ごしただけ。自分がどうしていればいいかみたいなことを考えてやった精一杯っていうか」
イベントで最後の「Anniversary」歌唱では、他の全ての曲同様、光一のリクエストで、会場のファンが剛パートを歌った。光一はファンに剛パートを歌ってもらった理由について語った。「そんなことできるって、たぶんキンキだけじゃねえかな、という自信もあったんですよ。ある意味、それを成立させないと20年やってきた重みっていうか……ね」
剛は「鳥で言う羽根やったり。両方の翼があることで飛んでいくから。2人で歌うことの意味がとても大きいと思っているから。だから、1曲でもいいから、会場に行きたかった」と振り返った。
ここで、ピアノと弦楽器の五重奏で、待望の光一・剛が歌う「Anniversary」のステージ・パフォーマンスがあった。剛はヘッドフォンで左耳の音をオフにしていた。
新曲「Topaz Love」完成披露
7月のイベントでは、光一が作曲して、剛がそのメロディーに載せる詞を書くことになった新曲を光一がバンド演奏をバックに「ラララ」で歌っていた。歌詞がないまま未完の曲をステージ披露したことについて、光一が説明した。「その光景を剛くんがモニターで見ながら詞を書いたら、どんな詞が生まれるんだろうなあって思ったんですよ」「我々とファンのみなさんと、想いが強い曲になるなって思いついた」
剛はその時の気持ちを「(突発性難聴で起きた出来事の経験を)無駄にしたくないし。このフレーズ、今しか出えへんのかもなっていうフレーズのほうをちょっと大事にして。それを歌うたびに、イベントのこと思い出したり、自分の耳がもし治ったとしても、あの時大変やったなあとか、あの時あの人に出会ったことによって、だから今があるなとか、そういうことも含めて、ちゃんとふり返られるための、タイムスリップできるような歌詞を書いたほうがいいかなと思って」と語った。
7月のイベントの段階では、曲の仮のタイトルは「突発ラブ」だったが、最終的にタイトルは「Topaz Love」に決まった。「Topaz」はトパーズで、前向きな力を与える宝石、とナレーションで解説された。
完成した新曲「Topaz Love」がバンドと弦楽器のバッキングで披露された。恋愛テーマの女性詞ながら、詞の中に突発性難聴の体験とも取れるフレーズも幾つかあった(詳細な感想および光一・剛の共作のリストについては2017年12月15日付 「KinKi Kids新曲『Topaz Love』テレビ披露感想と光一・剛の共作リスト」を参照)。
今相方に言いたいこと
最後に、今お互いに言いたいことを問われ、剛からコメントした。「いろいろとご迷惑をおかけして、すいませんでした、すいませんわって。今後もすいません、ご迷惑かけちゃうんですけど、という思いは言わずしてもあるわけで。こうなろうが、こうならまいが、コメントも変わらないし。言うこと言わないことも、彼に対して変わらないし、というのが、一番の素直な答えかな」
光一はこう答えた。「敢えてないんですよ、別に何か分かってるから。伝えなくても、耳のことに一番責任を感じてるだろうし、本人が。敢えて口に出されても困っちゃうし。それも20年以上の付き合いですから、別に何か言葉も求めてないし。お互いに言葉にしなくても分かり合っているっていう2人ですね」
お互いに言葉にしなくても分かり合っているとは、まるで長年連れ添って風雪を乗り越えてきた夫婦のような感覚だ。
それにしても、心なしか、光一・剛のインタビューでのコメントや「KinKi Kids Party!」から取り上げられた2人の仲よし場面の映像選定を見て、筆者には若干思い当たることがあった。
これらはまるで、2人の不仲説を扇動したがる一部メディアや、剛は横浜スタジアムのステージに立つ努力をしなかったのか、なぜ謝らないのか、KinKi Kidsは解散すべきだ、などとネットに書き込んでいた一部の剛アンチの光一オンリー・ファン(相方アンチの“アンリ―・ファン”と揶揄されている)に対する、さりげなく丁寧な回答・説明・反論であったような気がしたのは、筆者だけだろうか。
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*KinKi Kidsの2019年12月4日発売の41st「光の気配」の表題曲は、聴く人の心の琴線に触れる唯一無二のバラードで、作詞は声優・歌手の坂本真綾が担当。4リズムだけのシンプルなオケと歌のみで構成されている。シングル「光の気配」はDVD付き初回盤A、DVD付き初回盤B、CDのみの通常盤の3形態で販売。初回盤Aの付属DVDには「光の気配」の海辺で撮影したHIKARIバージョンのミュージックビデオ(MV)とメイキング映像を収録。初回盤Bのカップリング曲には「チラナイハナ」を収録し、付属DVDには今まで歩んできた道/これからの未来に歩んでいく道をコンセプトに壮大なセットとCGを組み合わせた幻想的な「光の気配」KEHAIバージョンのMVとメイキング映像を収録。通常盤のカップリング曲には「杪夏(びょうか)」「Tuning」を収録。店舗により、先着特典として各形態ごとに異なるA4クリアファイルが付く。



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*KinKi Kidsの2018年7月25日発売の「KinKi Kids CONCERT 20.2.21 –Everything happens for a reason-」Blu-ray/DVDは2017年12月のフルオーケストラ参加の東京ドームコンサートの映像化商品。Blu-rayとDVDがそれぞれ初回盤と通常盤の2形態で販売。初回盤にはライブ音源からセレクトした全13曲のLIVE CD –Grand Orchestra Mix- を収録。通常盤には京セラドーム大阪公演のみで披露したHappy Happy Greetingと光一Happy Birthdayの映像を追加収録。レビュー記事は2018年7月25日付 「『KinKi Kids CONCERT 20.2.21』映像で2人のステージ復活に感動」を参照。店舗により先着特典でミニポスターが付く。




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*KinKi Kidsの2017年12月6日発売のベストアルバム「The BEST」はデビュー曲「硝子の少年」から「The Red Light」までの両A面含むシングル全45曲をリマスタリング音源で収録。初回盤には2017年7月15・16日の横浜スタジアムでの20周年記念イベント「KinKi Kids Party!~ありがとう20年~」のダイジェスト版映像が収録されており、Blu-rayかDVDのいずれかを購入時に選択する(品薄)。通常盤は2曲が追加収録され、うち1曲「Next to you」は宮沢和史氏書き下ろしの珠玉のバラード。「The BEST」のレビューコメントは2017年12月6日付「KinKi Kids『The BEST』初回盤『KinKi Kids Party!』に感動」を参照。

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*KinKi Kidsのベストアルバム「Ballad Selection」と「39」


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