堂本剛が自作ロゴを自分の名前で商標登録で独立観測は大げさ。特別扱いですが何か？: ランダムビュー

堂本剛が自作ロゴを自分の名前で商標登録で独立観測は大げさ。特別扱いですが何か？

2018年04月06日

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堂本剛が今年2月に最新ソロ・プロジェクト「ENDRECHERI」のSankakuキャラクターの商標登録出願を、ジャニーズ事務所でなく堂本剛本人の名前で行ったことで、ファンは盛り上がっていた（2018年3月21日付「堂本剛が自作のイラスト画像を商標登録していた、権利保全には当然のこと」を参照）。その後、弁理士さんが商標出願に堂本剛の名前を偶然発見してSNSでいろいろ勘ぐっているのを見かけたことがあったが、ここにきて剛のソロ活動に疎い弁護士のコメントを利用した独立観測まで浮上し、ファン以外が盛り上がっている（ジャニーズ研究会の2018年4月5日付「KinKi Kids堂本剛はなぜ、“個人名”で商標登録申請を行った？　『事務所との考え方の相違では』と弁護士談」）。

2006年の商標出願は事務所、2011年からは堂本剛本人

まずは事実関係だが、商標登録の簡易検索サイトで「商標を探す」を選んで、キーワードに「堂本剛」や「株式会社ジャニーズ事務所」を入力して検索ボタンを押せば、登録済みの商標が表示される。ちなみに株式会社ジャニーズ事務所は48件の登録がある。

堂本剛のソロ活動の関連で見ると、2006年7月3日に出願されて2007年3月16日に登録完了した「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」プロジェクトのSankakuキャラクターの画像（登録5032983）が、株式会社ジャニーズ事務所を権利者として登録されていた。

しかし、その後、出願人=権利者が堂本剛個人となって、2011年3月2日に出願され同年9月9日に登録された「SHAMANIPPON」プロジェクトのロゴ（登録5437646）など3つの画像が2011年中に商標登録完了している。

そして、登録商標ウォッチャーの商標速報botのツイートをきっかけに広まったのが、2018年2月26日に堂本剛個人が出願人となって出願された「ENDRECHERI」プロジェクトのSankakuキャラクターの画像だ。ちなみに2007年とはスペリングが違い、別物のプロジェクトだとファンは知っているが、ファンでない弁理士・弁護士さんは違いに気付かないかもしれない。

剛本人の出願に切り替えた背景の考察

当初はジャニーズ事務所が剛のソロ活動プロジェクトのロゴも一緒に商標出願していたが、2011年の「SHAMANIPPON」プロジェクトから剛本人になったのは、剛の希望を事務所が受け入れたからと思われる。当時、剛のソロ活動の専用サイトも「SHAMANIPPON」の名前とマッチした神秘的な、一部外野が「宗教がかっている」と揶揄した、独自の雰囲気を醸し出していたから、ジャニーズ事務所としてもジャニーズのイメージとかけ離れていて、許可しやすかったかもしれない。

そもそも、ソロ活動の初期より、剛はジャニーズの看板を使わずに、自身の洋楽系の楽曲作りとライブ活動をすることにこだわっていた。この理由は、音楽業界人なら簡単に察しがつくだろう。

まず、筆者ですら、アマチュアで洋楽系のバンド活動をしていた時期があったが、バンドの世界で一番バカにされていたのがアイドルソングと演歌だった。分かりやすくて売れやすいが、音楽性では低レベル、と思われていた。

また、より重要なのは、剛はソロ・ミュージシャン活動を始めた当時、ジャニーズの力で機会を与えられたため、極貧生活の中で苦労して自分の才能だけでのし上がってきたプロのミュージシャンたちから、嫉妬やバッシングを浴びていた。だから、剛はジャニーズの看板の力を借りないで、自力でミュージシャンの世界で勝負したいと考えた。

常に事務所上層部の許可を得て活動

剛は常々自身のラジオ番組「堂本剛とFashion & Music Book」で、ソロ活動のさまざまな企画でその都度事務所の許可を得ていると話しているし、メリー＆ジュリー氏が剛の要望や企画書を全て承認しているわけではない（たとえば、ファンが要望したナイトブラのプロデュースは実現していない）。

ジャニーズの看板を使わない、堂本剛独自のジャンルの音楽のソロ活動を行うから、その一環として使うキャラクター・ロゴも堂本剛の名前で商標登録出願するのが整合的だ。剛の名前で商標登録しても、ネットの一部で話題になっているような、事務所からの独立を意味するわけではない。

特別扱いにも理由がある

特別扱いと言われればその通りだ。だが、公的機関ではなく私企業、しかも株式非公開の同族会社経営だから、会社の経営トップ（ジャニーズの場合は会社の所有者である大株主とも一致）がOKと言えばOKなのだ。周知の通り、特別扱いは剛だけではない（たとえば、近藤真彦のカーレース）。

特別扱いは誰にでも適用されるわけではなく、やはり経営トップや会社の所有者に認められ、気に入られているからこそだ。

堂本剛はソロ・ミュージシャンとして、2002年のソロデビュー以来、自分で作詞作曲した楽曲を約200曲をリリースしている（筆者の把握している曲の合計、新アルバム「HYBRID FUNK」収録曲を含む）。全部が自作曲のオリジナルアルバムは、新アルバム「HYBRID FUNK」で10作目だ（その他にカバーアルバム「カバ」や海外向けベストアルバム「NIPPON」がある）。自作曲のシングルも、通販限定作品を含め12作出した。また、ももいろクローバーZという、ジャニーズ外タレントへの楽曲提供の実績もあり、ATSUSHI NAKASHIMAのショーの音楽も担当した。

ジャニーズにはジャニーズJr.を除き100人近い所属タレントがいて、剛同様に優れた歌唱力の持ち主もいるが（例：手越祐也）、ソロ・ミュージシャンとしてこれだけ突出した実績を上げているのは、堂本剛ただ1人だ。他のジャニーズ・タレントの中にも、、自分で作詞作曲した曲が音源化された者も多数いるが、剛に比べれば楽曲数がはるかに少ない（堂本光一は自分が作曲した曲を集めたアルバムとシングルをそれぞれ2作出したが、近年はない）。

ジャニーズはキャスター進出など、多角化を進めているが、ミュージシャンというジャンルにおいては、その筆頭が堂本剛であり、残念ながらそれに続く後輩は今のところ育っていない。育つも何も、音楽的・創造的才能が必要だから、誰でもできるというものでもない。

こういう才能あるミュージシャンがいることは、ジャニーズ事務所にとってプラスであり誉れであるから、特別扱いになる。しかも剛は事務所の上層部に逆らわないから、気に入られる。もっとも、将来売上が落ちたら、もしかしたらジュリー次期社長は厳しくなるかもしれないが。

なお、以前ネットで、お金にあまり縁がないと思われるライターが書いた記事に、剛がジャニー社長からマンションをタダで譲渡されたのではと推測していたものを見かけた。1億円の物件を親や祖父でない他人から譲渡されれば、譲渡税約5,000万円を払わなければならない。2億円の物件なら贈与税は約1億500万円もかかる。税務署をボロ儲けさせるだけだ。オキニだから気軽に譲渡するだろう、という単純な話ではない。

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*堂本剛のソロプロジェクトENDRECHERIの2019年9月25日発売の「ENDRECHERI TSUYOSHI DOMOTO LIVE TOUR 2018」Blu-ray/DVDはBlu-ray・DVDそれぞれに初回仕様と通常仕様がある。収録内容は全仕様共通で、アンコールのセッションを含む17曲と、約52分間のドキュメンタリー映像「DOCUMENTARY of ENDRECHERI in 2018」を収録。初回仕様（Blu-ray・DVD共通）には28Pブックレットを封入。通常仕様（Blu-ray・DVD共通）には折りポスターを封入。店舗により、先着特典として全仕様共通でSankakuピックが付く。