前回に引き続き、山中湖畔で1カ月にわたる合宿の4次審査の最初の10日間で、15人の候補者が3チームに分かれて、コードとリズムまで入ったトラックを与えられて最初の楽曲を制作し、振付を自分たちで考えて練習し、いよいよ最初のAチームのパフォーマンス披露までが明らかになった。最初の楽曲の段階で、15人のうち3人が脱落する。
今回「スッキリ」でも紹介されたAチーム(テン、ソウタ、レオ、ナオキ、マナト)の完成作品のパフォーマンスは、文句なしに素晴らしかった。歌もダンスもハイレベルで、彼らが考えた歌詞も、自らの体験に基づいていて説得力があり、感動を呼べるものだった。このパフォーマンス動画は、是非ともYouTubeで公開すべきだ。
また、以前は主役がSKY-HIともとれるような番組作りに若干違和感もあったが、今回は候補者たちの人間的魅力に迫る番組作りに変わっていて、ようやく視聴者が望むオーディション番組になってきた気がした。
「PRODUCE 101 JAPAN」シーズン1(日プ1)のファイナリスト入りを惜しくも逃したナオキこと男澤直樹が、過去のオーディション(つまり日プ1)での後悔を語りながら涙しているシーンがあった。
このオーディションから誕生するグループが、どれだけ売れるかは、SKY-HIが選ぶメンバーのビジュアルや、グループとしてメジャーな音楽番組や高視聴率の情報番組に出演できるかどうか次第だろう。思うように出演できないなら、ジャニーズやLDHの上位グループやJO1ほどのファンダムを築けないのではないか。それでも、それ以外の事務所のボーイズグループ並みかそれ以上の人気は獲得できそうな気がする(詳細は2021年5月29日付「SKY-HIオーディション『THE FIRST』#9―やっと候補者の魅力が伝わる番組になってきた」を参照)。