文春がME:Iの新人賞受賞はTBSの働きかけというが、そもそもレコ大はオワコン、日本版グラミー賞に期待したい

「週刊文春」2024年12月5日号が、ガールズグループ・ME:I（ミーアイ）が「第66回 輝く!日本レコード大賞」の新人賞を受賞できたのは、TBSのゴリ押しのせいだ、と主張している。TBSの働きかけで、新人賞が4枠から5枠に増やされて、次点だったME;Iが受賞できたからだ（詳細は2024年11月28日付「文春がME:Iレコ大新人賞はTBSゴリ押しと主張、でもME:I実績は申し分ない/ 新・日本版グラミー賞に期待」を参照）。

だが、日頃から音楽チャートをよく見ている筆者にしてみれば、むしろ元々新人賞4枠のうち演歌歌手が2人だったことが、何らかの“力”の働きかけをうかがわせている。チャート実績もライブ実績も申し分ないME:Iのほうが、はるかに新人賞に相応しいと思う。

レコ大の選考基準が不透明で、大手事務所やレーベルの意向に左右されているということは、ずっと以前から感じていた。テレビ局やスポーツ新聞も含む新聞社の記者が投票に参加するような賞だから、圧力や忖度が働くのは避けられない、と思われた。

古くは、西城秀樹が1979年の大ヒット曲「YOUNG MAN」でレコード大賞が獲れず、なぜかジュディ・オングが受賞して、その頃からレコ大への不信感が浮上してきて、2016年に文春がLDHのバーニングへの1億円見返り報道が、決定打となった。

韓国のいろんな音楽授賞式だって、忖度が働いているのはうかがえる。アメリカの3大音楽賞のうち、ビルボ―ド・ミュージック・アワードやアメリカン・ミュージック・アワードは、視聴者投票による賞を導入したから、授賞式の世界中の若者による視聴は増えたが、権威的にはどうなんだろう、と思わせた。

やっぱり、厳しい基準を貫いているグラミー賞だけが、権威を維持しているように思われる。

だから、2025年に導入される日本版グラミー賞「MUSIC AWARDS JAPAN」に、今のところは期待してみたい。

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